ただいまのDX

DXを理解する上での「事業を考える上での起点」と「ビジネスモデル」

準備

  • DXは「トランスフォーメーション」、ある状態からある状態に「遷移する」ということを理解できるかがポイント
  • 理解のために、4象限のフレームワークを使う
  • 横軸は事業を考える上での起点がリアルなのかサイバーなのか
  • 縦軸はこれまであったビジネスモデルなのか、最近のビジネスモデルなのかをおく

既存のビジネスモデル

  • 昔からあるビジネスモデルのことで、老若男女・多くの人に馴染みのあるもの
  • これをさらにリアルをベースとした事業か、サイバーをベースとした事業かに分ける
  • リアルかサイバーかを分けるときの判断基準は、事業を考えるときの発想の起点
    リアル:基本的に人が仕組みをまわす
    サイバー:基本的にデジタル・ITが仕組みをまわす
  • サイバーをベースにしたビジネスモデルは、デジタル・ITがないと成り立たない
  • ほとんどの企業はCに属する

新規のビジネスモデル

  • Aの企業群は、ここ数年で出てきた新しいビジネスと考えればわかりやすい
  • Bは事業がサイバー起点でGAFAとかそのあたり

遷移がDX

  • CからDに遷移することがDX
    現在、人で回しているリアルなビジネスモデルを、デジタル・ITで回るかたちに作り替えるということ
  • DX化という使い方はおかしい(頭痛が痛い、違和感を感じると同じくらい恥ずかしい)
  • Dの企業群は企業成長が「デジタル・IT」により、指数関数的(エクスポネンシャル)な成長を遂げることがある
  • DからCへの侵食がディスラプション(創造的破壊)で、Cの企業が気にするべきはD
  • DXの話をするとBの企業群がよく出てくるが、本当に気にするべきはDで、Bを気にしてもほとんどの企業は意味がない

デジタル化・IT化とDXの違い

  • DXとはリアルでやっている既存ビジネスを、サイバーを起点に考えて「デジタル・IT」で仕組み自体を作り変えるので「トランスフォーメーション」となる
  • 人がやっていることをデジタル・ITで単に置き換えることはデジタル化・IT化
    デジタル化・IT化により生産性向上ができただけ、人が仕組みを回すことに変わりはないのでDXとは言わない
  • 世の中的・現実的には「デジタル化・IT化」=「DX」(偽DX・嘘DX)となっている

よくある間違い

「生産性向上」がDX

  • 既存事業にデジタル・ITをうまく取り込んで、生産性を上げようというもの
    世の中多くのDXはすでにこれ
    正しくはデジタル化・IT化

「リアルベースの新規事業」がDX

  • 新規事業を考えるときに、デジタル・ITをうまく取り込んで進めようとするもの
    今の世の中のビジネスで、デジタル・ITなしには考えられない
    なので、デジタル・ITを使って新規事業を行うことをDXと言ったりするが、事業の起点がリアルベースなのでDXではない
    正しくは、デジタル・ITを活用した新規事業
  • 例として、ダイハツの送迎サービス、富士フィルムの化粧品、実店舗を持っている企業がECでも販売しはじめるなど